KUMANO

コンサート&ビジュアルインスタレーション (2021)
向井山朋子

紀伊半島に位置し、中世から日本を代表する巡礼地、熊野。現実と非現実、身体と精神、神聖と穢れが混沌と共存するこの土地からインスピレーションを得て、向井山朋子はこれまでにも幾度か作品を発表してきた。今回映画人レニエ・ファン・ブルムレンと協働し、熊野で撮影した映像、ピアノ楽曲と自然音と電子音が交差する音世界、リアルタイムのコンサートと映像の投影を重ねる方法で、現実と架空のあわいの視覚化を試みる。ジェンダー、生と死が通奏低音となり、向井山の幼少の頃の記憶を映像で追体験しながら、極私的な視点で熊野の世界を再構築する。

ミュージックプログラム
サリヴァトーレ・シャリーノ:Due Notturni Crudeli No.2(無慈悲な夜想曲) (2001)
マキシム・シャリガン:前奏曲第1&4番 (2005)
クロード・ヴィヴィエ:Shiraz(シラーズ)(1977)
向井山朋子:After Rameau No.1, No.2 Piano (2021)、Yellow (2021)

クレジット

コンセプト:向井山朋子
映像・インスタレーション・照明:向井山朋子、レニエ・ファン・ブルムレン
ピアノ:向井山朋子
いけばな:片桐功敦
テクニカルディレクター:遠藤豊 (LUFTZUG)
照明スタッフ:田代弘明 (DOTWORKS)
音響スタッフ:中原楽 (LUFTZUG)、稲荷森健、吉田涼
映像スタッフ:岸本智也 (LUFTZUG)
記録撮影:丹澤由棋
プロダクションマネージャー:上原聴子、眞鍋弥生

製作:向井山朋子ファンデーション、一般社団法人マルタス
共同製作:愛知県芸術劇場、ここから実行委員会
助成:オランダ舞台芸術財団、公益財団法人福武財団、公益財団法人全国税理士共栄会文化財団
Special Thanks to:小出湊真、小出莉瑚、西川みゅうな、和田みづき、和歌山県立博物館、野間康正、Phil Zacharias、堤田祐史、Cam-a-lot audiovisual Equipment

初演
2021年10月22日 愛知県芸術劇場